日本とインドは、12月12日の首脳会談で、インドの高速鉄道案件において日本の新幹線方式を導入することで同意しました。
支援のために、総事業費約9800億ルピー(約1兆8000億円)のうち、最大でも1兆4600億円の円借款を供与することでも合意しました。
受注確実か、といわれたインドネシアの高速鉄道案件を土壇場で中国に奪われた日本としても、一矢報いた形だ。
新幹線の輸出は2007年に開業した台湾新幹線以来、2例目です。
今回は、インド新幹線が採用された理由や中国の反応について調べてみました。
インド新幹線のルートは?
この度、日本が受注するのは、インドにたくさんある高速鉄道案件のうち、ムンバイとアーメダバード間の約505キロのルートです。
最高速度は時速320キロで、所要時間は現在の約8時間から2時間程度に短縮されます。
鉄道路線の近代化を政策に掲げる現首相にとって、アーメダバードは昔行政トップを務めたグジャラート州の主要都市です。
インド新幹線が採用された理由?
インド新幹線が採用された理由については、やはり世界最先端の日本の技術力や安全性が評価されたと思います。
中国の新幹線はこれまで考えられない様な事故がありますが、日本の新幹線は開業以来死者ゼロといった安全性は強烈なアピールです。
それと、インドは火山があり地震の心配があります、なので地震の対策が出来ている日本の新幹線のほうが先々の事を考えていいと判断したのでしょう。
インドと中国は国境線を長い間共有して、度々領土紛争していてライバル心があるのも要因の一つだと思います。
あと2011年12月にはインド鉄道省の幹部12人を招き、2週間にわたって新幹線の運行指令センターや車両メーカーの工場などを見せて回って、日本のきめ細い仕事や工場で整備中の新幹線車両の規模の大きさに「おおっ」という驚きの声が漏れたそうです。
そのような草の根活動も実を結んだのではないでしょうか。
中国をよく知る解説者によると、「チャイナマネーに対して心を売る事をしたくなく、自由主義国家への道を選んだのではないでしょうか?」と言っています。
他に、インドのナレンドラ・モディ首相と安倍首相とのつながりが深かいのも要因の一つでしょう。
中国の反応は?
中国の副報道局長の華春瑩が9日「どの国にも自国の協力相手と協力方法を選ぶ権利があります。インドの決定と選択を我々は尊重します。」と潔いコメントを発表しました。
一方、中国メディアは「日本がインドの高速鉄道プロジェクトを奪い、軍事協定に署名」と日本に対して強い非難ともとれる報道を行っている。
実は今回、新幹線方式の採用とは別にアメリカとインドの海上演習に自衛隊が恒常的に参加するなど、複数の項目で参加、これに関して高速鉄道建設の名を借り軍事同盟を結ぼうとしていると伝えている。
中国のニュース記事へのコメント投稿は、「当然の結果だ。日本は嫌な国だけど、日本の技術は中国をはるかに引き離している」とか「めでたいことだ。これで中国は年金を減らさずにすむ」などのコメントが寄せらている。
インド新幹線の総括!
今の中国の新幹線は本来ならほとんど日本の技術が注がれるはずでしたが反日運動で中止になり、仕方なくフランスやカナダ、日本の川崎重工などの寄せ集めの技術で作られ、そのため事故が続発しています。
故に、中国ネットの書き込みには日本の新幹線は中国の新幹線に比べて100倍進んでいるという書き込みが多いらしい。
逆に、日本は途中で中止になったのは、よかったのかもしれませんね。
インドネシアの高速鉄道計画で日本が負けて、これでまた中国に受注すれば益々中国の構想どうりになるという危機感もあったのではないだろうか、習政権は巨大経済圏を築くという「一帯一路」という構想があり、それに逆らって金では動かないという姿勢を示したのではないだろうか。
インド新幹線の建設工事は2017年に着工し、2023年に完成する予定だが、インドにはまだいくつもの高速鉄道計画があります。
全長1750キロのデリーからチェンナイ間やデリー~ムンバイ間などがそうです。
これらも日本が受注するために、今回の計画が成功するよう願いたいです。