出典:www.aviationtrivia.org
12月10日に、ホンダ エアクラフト カンパニーは、米連邦航空局(FAA)から「型式証明」を取得したと発表しまた。
型式証明とは、強度、性能、安全性、機能および信頼性などに関する厳格な基準を満たしていると証明するもので、機体が適切な設計であるというお墨付きをもらいました。
これまでに、3千時間を超す飛行試験を重ねてきました、そして型式証明を取得したことで、顧客に「ホンダジェット」を納入することができるようになります。
ホンダによれば、初号機の納入は年内の見込みだそうです。
元々この計画は、創業者の故本田宗一郎氏の夢で、1962年から研究を初め、1986年から航空機向けのジェットエンジンの開発を初めており、半世紀以上をかけて販売開始にこぎつけました。
一時期、経営が良くなかった時に、撤退する案も上がった事もあったそうです。
今回は、そのホンダジェットについて調べてみました。
ホンダジェットの主な特徴は?
□ ホンダジェットの特徴
- 全高:4.54m
- 全長:12.99m
- 翼幅:12.12 m
- 定員:パイロット(乗員)含めて7名
ホンダジェットは主翼の上にエンジンを搭載するという往来の飛行機にはないデザインを採用しています。
それにより、胴体にエンジン据える他社の機種に比べ、機内スペースを約20%広くできるようになりました。
そして、最大巡航速度は時速778キロでクラス最高、燃費性能は15~17%程度優れています。
主翼に燃料を積んでいるため、燃料とエンジンの重みで主翼に下向きの力として作用し、飛行中の揚力が主翼付け根に及ぼす上向きの力を緩和して主翼の付け根にかかる負担を軽減できます。
エンジンを胴体に据えないので他社の機体より音や振動が伝わりにくくなっています。
居住性が広くて燃費もよくて速度が高い、相反する条件を満たした最大要因も、主翼の上にエンジンを置いたおかげです。
あと、他社の航空機メーカーと違い、エンジンと機体の両方を自社開発しています。
ホンダジェットの価格は?
価格は1機450万ドル(日本円で約5億5000万円)です。
すでに欧米の富裕層や企業などからは、100機以上の受注があります。
値段だけ比べるとライバルより高額ですが、こんな高額な値段の物を買う人は元々お金持ちです。
欲しい物はちょっと高いからと言ってやめるという人はそんなにいないと思いますし、それを補えるほどの性能があるので問題では無いように思います。
それでは次に、内装を紹介します。
ホンダジェットの内装は?
出典:hondajet.honda.com
シートはリクライニングの他、前後左右にスライド可能で、アームレストはシートバックに収納されています。
後部に設けられたトイレは個室で扉は両サイドからスライドで閉まります。
向かい合わせのシーティングポジションでも足が重ならない広さです。
やはりホンダジェットの特徴の主翼の上にエンジンを搭載しているため機内は広く取れました。
次に気になるのがライバル社との性能面での違いにですよね^^
他社と性能面での比較!
ホンダジェットは超小型機の「ベリーライト」に分類されます。
そのベリーライトの主なライバルは、
- アメリカのセスナ社「サイテーション・マスタング」
- ブラジルのエンブラエル社「フェノム100」の2社です。
□ 2社との性能での比較は?
航続距離(km) | 最大時速(km/h) | 最高巡航高度(m) | 乗客数 | 価格(ドル) | |
ホンダジェット | 2185 | 778 | 13106 | 6 | 450万 |
サイテーション・マスタング | 2222 | 630 | 12497 | 5 | 335万 |
フェノム100 | 2182 | 720 | 12497 | 6 | 416万 |
数字だけ見ますと航続距離は変わらないですが、最大時速や最高巡航高度は優れていますね^^
ちなみに、08~14年の販売実績は、サイテーション・マスタングが408機、フェノム100は318機です。
ホンダジェットが、これからどこまでこの数字に近づけるかが見ものですよね^^
まとめ
いかがでしたでしょうか?
他社と比べて価格的には不利な点ですが、それ以外は有利な点が多いです。
特に外国のお金持ちの方は、新しい物好きが多い気がします。
その点でも今までになかった主翼にエンジンを据えるという画期的なホンダジェットは、売れる要素がたくさんあると思います。
あとは何かあった時に必要な、整備ネットワークやサービスのできる体制を整える事と、信頼性をあげる事が大事です。