年末の時期は、年賀状を慌てて書く人もおられると思いますが、私用の年賀状ならいいのですが、お世話になった取引先に会社宛や個人の宛名で書くこともあると思います。
しかし、それには失礼のないよう決まったマナーに基いて書く必要があります。
そこで今回は、会社宛で年賀状を書く際のマナーや書き方、例文を紹介します!
年賀状を会社宛で送る時の書き方は?
取引先などに年賀状を出す場合の書き方を紹介します。
年賀状(会社宛)の表側
まず、年賀状の表側の書き方ですが、
プライベートの年賀状と違って少し注意する必要があります。
- フォーマルの場合は、縦書きで書きましょう
- 住所は省略しないで、都道府県から書こう
- 長い住所は区切り、続きは少し下げて書きましょう
- 番地は漢数字を使い、一二三は読み間違わないよう「十」を使う
(例)十一、二十三 - 株式会社の略称(株)などは厳禁です
- 肩書きには、敬称(様)を付けません
- 「様」は個人名宛の時に、「御中」は、会社の部署などに宛てる場合、部署名のみに付ける
- 会社の複数人に宛てる場合は、それぞれの連名に敬称(様)を付ける
- 全ての人に…という時は「○○御一同様」とします
(例)「○○株式会社社員御一同様」
文字の大きさの順番は、
宛名(氏名)> 住所 >ビル名、会社名、役職名、差出人名 > 差出人住所
※ 宛名(氏名)をハガキの中央になるよう書くとバランスがよくなります!
※ 年賀はがき以外を使用する際は、「年賀」と朱書きするのを忘れずに!
書き忘れますと、普通郵便となり年明け前に届いてしまいます^^;
年末のこの時期は、ポストによって年賀用の投函口もあります。
※ 手書きの場合は、鉛筆で薄く下書きして全体のバランスを取ってから書きましょう。
年賀状(会社宛)の裏側
裏側にも決まったマナーがありますので、気を配って書きましょう。
- 賀詞の「寿」「賀正」は、目上の人が、目下の人へ使う事が多いので使えません
- 賀詞には「明けましておめでとうございます」という意味があるので、重複しないようにする
- 「新年あけましておめでとう」は、新年とあけましては同じ意味なので、新年は外しましょう
- 句読点「。」は、終わりの意味もあるので使用しません
- 倒れる、滅びる、衰える、枯れる、失うなどの表現は厳禁です
- 去年も、「去る」という言葉を連想させますので避けて、「昨年」「旧年」などにしよう
- 元旦は、1月1日の朝の事なので、「一月元旦」と書かないようにしよう
基本の書き順は右から
- 賀詞 ⇒「謹賀新年」「明けましておめでとうございます」などの新年を祝う言葉
- お礼 ⇒「旧年中は…」「昨年は…」などから始まるお礼の言葉
- 近況 ⇒ 自社の近況報告など(省略も可能)
- 繁栄 ⇒「皆様のご健勝と…」「貴社の益々の…」などから始まる先方の発展、繁栄、繁盛を祈る言葉
- 支援 ⇒「本年も宜しくお願いします」「今年もご支援ご指導の程…」など、お付き合いをお願いする言葉
- 日付 ⇒ 平成○○年 元旦など
差出人の住所や氏名などは、通常表面に記載しますが、ハガキにスペースがある場合は、裏面に入れてもいいと思います。
年賀状(会社宛)の賀詞
簡略化された「寿」「迎春」などの1文字や2文字の賀詞は、目下の人に向けてのものなので避けます。
- 謹賀新年
- 恭賀新年
- あけましておめでとうございます
- 謹んで新年のお慶びを申し上げます
- 謹んで新春のご祝詞を申し上げます
- 謹んで新春の寿ぎを申し上げます
年賀状(会社宛)の例文・文例
会社宛(取引先)の一般的な年賀状の例文、文例を紹介します。
旧年中は格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます
皆様のご健勝と貴社の益々のご発展を心よりお祈り申し上げます
本年も変わらぬお引き立ての程宜しくお願い申し上げます
皆様におかれましては、お健やかに新春をお迎えのことと存じます
旧年中は一方ならぬ御高配にあずかり誠にありがとうございました
今年も何卒ご指導、ご鞭撻の程よろしくお願いいたします
皆様に益々ご繁栄がありますよう心よりお祈り申し上げます
旧年中はご愛顧を賜り厚く御礼申し上げます
本年も倍旧のご贔屓の程よろしくお願いいたします
新年は○月○日より平常営業とさせていただきます
皆様のご来店を心よりお待ち申し上げております
年賀状が遅れた場合の例文・文例
新年早々 賀状を頂きましてありがとうございました
皆様が お元気で新年をお迎えられたことを心からお慶び申し上げます
賀状が遅れましたことを深くお詫び致しますとともに 皆様の今年一年にご多幸がありますようお祈り致します
本年も旧年同様の宜しくお願い申し上げます
昨年末は例年になく多忙をきわめ 誠に不本意ながらどなたにも年賀状をお出しできずにおりました
遅ればせながら 御社のご繁栄をお祈り申し上げるとともに
本年も引き続きご芳情を賜りますよう よろしくお願い申し上げます
最後に「平成〇〇年 元旦」を書きましょう。
※ 年賀状が元旦に届かない場合でも元旦付けとする慣習もありますが、年があけて投函する場合は「正月」「一月」「一月吉日」などにしましょう。
※ 上司などにも相談して、取引先と会社の関係を考慮して文面を決めましょう。
※ 誤字が脱字がないよう必ず再チェックして送りましょう。
取引先の方が亡くなられている場合の年賀状は?
亡くなれられた方が、会社にとってすごく重要な存在であれば別ですが、通常は個人と法人とは別なので、喪中を考える必要はありません。
最後に一言
会社宛の年賀状は、プライベートの年賀状と違って、失礼にならないようマナーに注意して書く必要がありますので緊張しますよね^^;
でも、決まったマナーがあるという事は、それに基いて書けばいいので案外楽かもしれませんね。
最後にこの記事が、少しでもあなたの参考になれば幸いです^^