一周忌とは故人がお亡くなりになって一年目の節目の法要ですよね。
それ程 何度もあるものでありませんので、ついうっかり忘れがちなのが香典の書き方だと思います。
そこで今回は、一周忌の香典の中袋や金額の書き方を紹介していきます。
一周忌の香典の書き方!
一周忌の法要で差し出す香典袋には、外袋と中袋で作られていて、書き入れる所もいっぱいあります。
形式を大事にする外袋は、墨できちんと表書きと氏名を書くことが求められます。
それに中袋は、施主に金額、住所、名前などをちゃんとお知らせする役目があります。
それから連名で香典を包むときは、中袋に紙を入れて合わせて情報をお伝えしなければなりません。
一周忌の法要ならば多くの親族や故人のお友達が出席されると思います。
ちゃんと正式な香典の書き方を確認してから法要に出席してくださいね。
それでは次に、具体的な書き方を紹介します。
一周忌の表書きの書き方!
香典袋の表書きは宗教ごとで異なってきます。
こちらでは仏式と神式の場合、各自の表書きの書き方についてお教えします。
表書きは墨で書くことがベストなのですが、用意できない時は筆ペンを活用しましょう。
仏式の表書き!
- 御仏前
- 御佛前
- 御供物料
- 御香料
のどれかを書きます。
49日を経過したら御霊前は使用しませんので気を付けましょう。
仏式の水引は?
- 黒白
- 双銀
- 黄白(関西地方)
を用います。
京都とか関西の一部では、黄白の水引を使用します。
香典袋は金額に適した格ものを使います。
金額が高額な場合には、双銀の水引で高級和紙使った、
香典袋を用いることがほとんどです。
5千円くらいの香典の場合、印刷された黒白の水引にすると良いでしょう。
相手方に向けて失礼を意味しますので気を付けてください。
水引の結び方は?
水引は、結びきりまたはあわび結びを使用します。
◇ 結びきり
◇ あわび結び(あわじ結び)
神式の表書き!
- 御神前
- 御玉串料
- 御榊料
- 御饌料
のどちらかを書き入れます。
神式の水引は?
- 黒白
- 双銀
の白一式の結びきりを使用します。
仏教だけで用いるものになっていて神式には使用できません。
一周忌の名前の書き方
香典袋は表袋の水引下部に、お金を包んだ方の氏名を記入するのが通例です。
氏名の下側のスペースと表書きの上側のスペースは、
大きさをそろえていた方が、バランスの取れたでき上がりになります。
名前の書き方は本来自身のフルネームを記入しますが、
夫婦や複数名で書くケースでは次のような決まり事があります。
夫婦で香典を出す場合
夫婦で香典袋に名前を書き記す場合は、
夫の氏名をフルネーム
妻はその左側に下の名前のみ書きます
複数名で香典を出す場合
複数人が連名で書く場合には、3人までだとされています。
右側から目上の方の氏名を書き入れます。
◇ 3人の場合は真ん中に目上の方の氏名を書き、左右に1人ずつ書きます。
全員が同列の際は、五十音順といったような、自由な書き方で右から左に記入します。
◇ 4名以上の場合は「友人一同」とか代表者の名前を中央に書き、
「他3名」と左下に書き加えても構いません。
会社名義で香典を出す場合
会社名義で香典を出すのであれば、社名のみならず、
代表者の名前も記入するようにします。
香典袋の下側中央部に代表者の名前が来るようにして、
その右手に会社名をバランスよく書きこむようにしてください。
◇ 仕事先の同僚で書くのであれば、三人連名の右肩に小さく会社名を記入します。
「○○株式会社 ○○部一同」といった書き方をおこなった上で、
中袋にすべての人の氏名を書いた別紙を入れておきましょう。
わずかな額で施主に手間をかけたくないなら、代表者だけを名前を記入し、
香典返しを辞退したい趣旨の文言をつけ加えておいた方が良いです。
一周忌の中袋の書き方
金額や住所をきちんと記入しておく事は、葬家の方にもお返しをし易くなるので便利です。
中袋に書く場合は香典袋と一緒で、毛筆または筆ペンを使うのが一般的ですが、ペンを用いることも可能です。
しかし、インクの色は必ず黒色を使ってください。
あと、中袋は糊付けしないで大丈夫です。
それでは、中袋の書き方ですが、
香典の中袋の書き方は2通りあります。
◇ 中袋の表に金額を書き、裏に住所と名前を書く場合
◇ 中袋の裏に金額や住所、名前を書く時
いずれも、「金額、住所、氏名」が記入してあるならOKです。
中袋なしの場合の書き方
このところ不祝儀袋でも中袋がないものがあるんです。
不幸が重なることが連想されるという地域があるためです。
こういった地域での法要では、中袋なしの香典が必要でしょう。
しかし、その場合には、外包みの左下に包んだ人の住所と金額を書きましょう。
◇ 横書きの場合
一周忌の香典の金額は?
金額は、中袋の表に縦書きで書きます。
一般的に難しい漢数字を使って金額を書くのが香典の作法です。
香典に用いられる漢数字のリストは以下になります。
- 1 … 壱
- 2 … 弐
- 3 … 参
- 5 … 伍、五
- 7 … 七、漆
- 8 … 八
- 10 … 拾、十
- 100 … 百
- 1000 … 仟、阡
- 10000 … 萬、万
- 円 … 圓、円
※4と9は敬遠されることから省略しています。
更に、現在では金額を書く欄が横書き用に変化している傾向にあるようです。
その際はアラビア数字で書く事もあるそうです。
例えば、「金10,000円也」のように書きます。
一周忌の香典は薄墨で書くの?
通常は香典に薄墨を使用するのは通夜や葬儀の場合と考えられていますので、
一周忌で用いるのは一般的な濃い墨です。
余談ですが、葬儀の時に薄墨を用いるのは悲しみがつのって墨を摺る意欲が湧かなかった、悲しみの涙で墨が薄まった、
突然の訃報で急に駆けつけた結果墨を摺る間が無かった、といった理由によるものだとのことです。
そのことから、取り立てて悲しみの感情を表す必要のない一周忌には濃い墨を用います。
とはいえ、仏事は全て薄墨を使用する地方も中には存在するようです。
詳しくない地域での法要の場合には、一応施主などに聞いておいてください。
まとめ
この度は一周忌の香典の書き方について調べてみましたが、いかがでしたか?
通夜や葬儀と大方書き方は同じですが、表書きが御仏前(御佛前)であるとか、薄墨では無く濃い墨を使用するなどちょっと違う点も見受けられますね。
十分作法に従って、故人の冥福を祈ると共にご遺族の皆様が望む心配りできる言葉をかけましょう。